看護師として伝えたいこと

一人暮らしの親が心配…病棟看護師として何度も見てきた「もっと早く知っていてほしかったこと」

 

「実家に帰ったら部屋が散らかっていた。」

「最近、電話をしても出ないことが増えた。」

そんな小さな変化に、「一人暮らしの親、大丈夫かな」と不安になる方は少なくありません。

私は病棟で看護師として働く中で、「もっと早く誰かが気づけていたら」と感じる場面を何度も見てきました。

今回は、看護師の視点から「気づいてほしいサイン」をお伝えします。

私は患者さんと関わるとき、「病気が治るか軽快するか」だけではなく、「退院してからその人らしく暮らしていけるかな」ということを考えながら援助しています。

例えば、

  • 歩けるかな?家の中の動線はどうなってる?手すりはある?
  • 食事はどうしてる?(買い物は?)嚥下の状態は?
  • 薬は管理できてる?内服忘れはない?
  • トイレは大丈夫かな?(便秘も管理できてる?)
  • 手伝ってくれる人がいる?

こうした情報をもとに、退院後も安心して暮らせるよう、どんなリハビリや支援が必要かを多職種で話し合い、退院支援を進めています。

こうした視点で患者さんを見ているからこそ、日常生活の中で気になる変化があります。

一人暮らしの親で気づいてほしい5つのサイン

病院で働いていると、「もっと早く誰かが気づけていたら」と思う場面があります。

例えばこんな変化です。

① 転びやすくなった

「この前ちょっと転んだだけだから。」

そう話す方は多いですが、高齢者にとって転倒は大きな出来事です。

骨折をきっかけに歩けなくなったり、外へ出ることが怖くなったりして、一気に体力が落ちてしまうことがあります。

② 食事が簡単なものばかりになっている

冷蔵庫を見ると、

飲み物だけ。

パンだけ。

お菓子だけ。

そんなこともあります。

食事量が減ると体力が落ち、筋力も低下し、さらに動けなくなるという悪循環につながります。

③ 「面倒だから」が増えた

買い物。

病院。

掃除。

お風呂。

以前なら普通にできていたことを、

「面倒だから。」

と言うようになったら、体力や気力が落ちているサインかもしれません。

④ 同じ話を繰り返す

年齢とともに物忘れは誰にでもあります。

でも、

「何度も同じ話をする。」

「約束を忘れる。」

「薬を飲んだことを忘れる。」

そんな変化が増えてきたら、一度相談してみることも大切です。

⑤ 「迷惑をかけたくない」が口ぐせになっている

「子どもに迷惑をかけたくない。」

という気持ちから、本当は困っていても言わない方がたくさんいます。

実際に病院でも、

「こんなに大変だったなんて知らなかった。」

というご家族の声を聞くことがあります。

「まだ介護じゃない」と思ったときこそ知ってほしいこと

介護という言葉を聞くと、

「まだそこまでじゃない。」

と思う方も多いかもしれません。

でも、困りごとは介護が始まるずっと前から少しずつ現れています。

だからこそ、

  • 見守り
  • 家事のお手伝い
  • 買い物の付き添い
  • 保険外看護
  • 訪問リハビリ
  • 介護タクシー

など、地域には、病院だけでは支えきれない暮らしを支えてくれる人やサービスがあります。

「介護を受ける」というよりも、「今の生活を続けるためのサポート」と考えると、利用しやすく感じる方も多いです。

ご家族から

「もっと早く相談していればよかった。」

「こんなサービスがあるなんて知りませんでした。」

もちろん、すべてを防げるわけではありません。

でも、「知っていたら選べたこと」はたくさんあります。

だから私は、困ってからではなく、困る前から地域の選択肢を知ってほしいと思っています。

地域には支えてくれる人やサービスがあるのに、「知らない」という理由だけで一人で抱え込んでしまう方が本当に多いからです。

看護師として、そしてNANMO札幌を運営する理由

私は病院で働く中で、退院したあとの暮らしに不安を抱える方をたくさん見てきました。

病院でできることには限りがあります。

でも地域には、その人らしい暮らしを支えてくれる人やサービスがたくさんあります。

その選択肢を知らないだけで、一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。

だから私は、必要なときに必要なサービスと出会える地域検索サイト「NANMO札幌」を運営しています。

困ったときだけではなく、「少し気になるな」と思った今だからこそ、地域にはどんな選択肢があるのか知っておくことが、将来の安心につながると私は考えています。

最後に

一人暮らしの親を心配する気持ちは、とても自然なことです。

その心配は、「何かあってから」ではなく、「何もない今だからこそ」大切にしてほしいサインでもあります。

看護師として私が伝えたいのは、「一人で抱え込まなくていい」ということ。

地域には、病院だけでは支えきれない暮らしを支えてくれる人やサービスがあります。

そんな地域の選択肢を知ってもらうために、私はNANMO札幌を運営しています。

このブログが、あなたや大切なご家族が安心して暮らし続けるための、小さなきっかけになれば嬉しいです。

 

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