看護師として伝えたいこと

看護師として伝えたい 高齢の親の薬の飲み忘れを防ぐ!自宅でできるお薬管理の工夫

実家の薬、大丈夫?

看護師として伝えたい「自宅でできるお薬管理」の工夫

こんにちは。NANMO札幌です。

前回のブログでは、お薬の管理方法として「お薬手帳を1冊にまとめること」や「かかりつけ調剤薬局を持つこと」の大切さについてお話ししました。

今回は、自宅でのお薬管理についてです。

病院では「きちんと飲めています」と話していても、ご自宅では飲み忘れや飲み間違いが起きていることは少なくありません。

年齢を重ねると、記憶力や手先の細かい動きが変化したり、薬の種類が増えたりすることで、お薬の管理が難しくなることがあります。

でも、少し工夫するだけで、毎日のお薬管理がぐんと楽になることもあります。

今日は、ご本人にもご家族にも知っていただきたい方法をご紹介します。

お薬カレンダーを活用する

まずはお薬カレンダーです。

「朝」「昼」「夕」「寝る前」と分かれているカレンダーに、その日に飲む薬を入れておくことで、「今日は飲んだかな?」が一目で分かります。

飲み忘れだけでなく、二重に飲んでしまうことを防ぐことにもつながります。

1日管理ボックスという方法も

持ち歩くことが多い方や、壁掛けカレンダーが使いにくい方には、1日分ずつ薬を入れられる管理ボックスを利用する方法もあります。

朝・昼・夕・寝る前と分かれているものもあり、ご本人の生活スタイルに合わせて選ぶことができます。

ただし、毎回一粒ずつ薬を入れ替えるのは意外と手間がかかります。

そんなときに役立つのが、前回ご紹介した「一包化」です。

一包化されていれば、飲むタイミングごとにまとまっているので、カレンダーや管理ボックスへ入れる作業もぐっと楽になります。

「飲めない」理由は、人それぞれ

薬を飲み忘れる原因は、「忘れてしまう」だけではありません。

年齢を重ねると、指先の細かい動きが難しくなり、薬の袋を開けること自体が難しくなる方もいます。

やっと袋を開けても、錠剤を床へこぼしてしまい、「拾えないから、そのまま飲めなかった」ということも実際によくあります。

そんなときは、ご家族があらかじめ小さな薬杯や小さな紙コップなどへ薬を出しておくだけでも、飲みやすくなることがあります。

袋を開けることが難しい場合は、薬の近くにハサミを置いておくと開けやすくなる方もいます。

大切なのは、「飲めない」のではなく、「飲みやすい環境をつくる」ことです。

薬を置く場所も大切です

薬は、「飲まなきゃ」と思ったときにすぐ手に取れる場所へ置くことも大切です。

例えば、

・いつも食事をしているテーブル
・いつも座ってテレビを見ている場所

など、毎日の生活の中で必ず目に入る場所に置くことで、飲み忘れを防ぎやすくなります。

反対に、別の部屋や引き出しの奥へしまってしまうと、「あとで飲もう」と思ったまま忘れてしまうこともあります。

時間が決まっている薬はアラームを活用する

食前や食間など、決まった時間に飲まなければならない薬もあります。

そんなときは、スマートフォンや時計のアラームを活用する方法もおすすめです。

ただ、実際には

「アラームが鳴っても今は手が離せない。」

「あとで飲もうと思ってアラームだけ止めて、そのまま忘れてしまった。」

ということも少なくありません。

アラームは便利な反面、「鳴ったらすぐ飲む」という習慣づくりも大切になります。

お薬ロボットという選択肢もあります

ご本人だけで薬を管理することが難しくなってきた場合には、「お薬ロボット」という機器を利用する方法もあります。

決まった時間になると音声で知らせてくれ、薬を取り出すまで音声が止まらない仕組みになっています。

薬局が定期的に薬をセットしてくれるサービスと組み合わせられる場合もあり、一人暮らしの方や、ご家族が毎日確認できない場合の心強いサポートになります。

訪問看護などのサービスを利用することもできます

「一人では薬をセットするのが難しい。」

「家族も毎週行くことができない。」

そんな場合には、訪問看護を利用して、お薬カレンダーへのセットや、お薬の管理をお手伝いできる場合があります。

また、介護保険外のサービスでは、ご自宅へ伺い、お薬の飲み忘れがないかの見守りや声かけを行うこともあります。

「まだ介護保険を利用するほどではないけれど少し心配。」

そんなときこそ、地域のサービスを上手に活用することも一つの方法です。

大切なのは「その人に合った管理方法」を選ぶこと

お薬の管理方法に、「これが正解」というものはありません。

お薬カレンダーが合う方もいれば、管理ボックスの方が使いやすい方もいます。

一包化やお薬ロボットが安心につながる方もいます。

大切なのは、ご本人の生活や身体の状態、ご家族の状況に合わせて、無理なく続けられる方法を選ぶことです。

「飲めない」のではなく、「飲める環境」を整える。

その視点が、お薬を安全に続けるためにはとても大切だと、私は看護師として感じています。

ここまで自宅でできるお薬管理の工夫をお伝えしてきましたが、

本当は看護師として「お薬を飲まなくても元気に過ごせる体づくり(予防)」が一番大切だと思っています。

けれど現実には、病気や持病と付き合いながら、毎日お薬を飲んで頑張っている親御さんがたくさんいます。

だからこそ「飲む必要があるお薬」なら、安全に、そしてご家族の負担が少しでも軽く済むようにサポートしたい。

お薬を減らしていくためのアプローチも含めて、一人で抱え込まずに主治医や薬剤師、外来看護師へ相談してみてください。

地域には、訪問看護や介護保険外サービスなど、お薬の管理をサポートしてくれる人たちもいます。

NANMO札幌には、看護師をはじめ、地域で活動するさまざまな専門職が登録しています。

「まだ大丈夫」と思える今だからこそ、一度、お薬の管理について見直してみませんか。

小さな工夫や相談が、これからの安心につながるかもしれません。

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